クレジットカードやカードローンを使っていて、ある日突然「あれ、限度額が下がってる…」と気づいた経験はありませんか。実は、キャッシングの利用限度額は最初に設定されたら永久にそのままというわけではなく、カード会社側の判断で引き下げられることがあります。

特に何か悪いことをした覚えがなくても減額されるケースもあるため、「なんで?」と戸惑う人も少なくありません。ここでは、どんな時に限度額が自動的に下げられるのか、その理由や背景について詳しく見ていきます。

自動減額が起こる主な理由

カード会社が限度額を引き下げる理由はいくつかありますが、大きく分けると「利用者の信用状況の変化」と「カード会社側の方針変更」の2つに分類できます。

減額の理由 具体的な内容
返済の遅延・延滞 他社も含めて支払いが遅れた記録があると、信用情報に傷がつき減額対象になりやすい
利用実績がない 長期間まったく使っていないと「不要」と判断され、枠が縮小されることがある
他社借入の増加 総量規制の関係で他社での借入が増えると、自動的に枠が調整される
カード会社の経営方針 貸し倒れリスクを減らすため、全体的に限度額を見直す動きがある

特に注意したいのが、自分のカードでは問題なく返済していても、他社での延滞が影響を与える点です。信用情報機関には複数の金融機関の利用状況が記録されているため、どこか1社でトラブルがあれば他のカード会社にも筒抜けになってしまいます。

「使っていないから」という理由での減額

意外に思われるかもしれませんが、「ずっと使っていないから」という理由で限度額が下げられることもあります。カード会社にとって、利用実績のない高い限度額は単なるリスクでしかありません。

例えば、100万円の枠があっても1年以上まったく使っていなければ、カード会社側は「この人には50万円で十分だろう」と判断し、自動的に減額する場合があるんです。これは特に通知なく行われることもあるため、いざ使おうと思ったら枠が減っていて驚く、というパターンも珍しくありません。

減額されるとどんな影響があるのか

限度額が下がること自体は、カード会社の権限内で合法的に行われる措置ですが、利用者にとっては様々な影響が出てきます。

急な出費に対応できなくなる可能性

一番困るのは、緊急でお金が必要になった時に借りられる金額が減っている状況でしょう。例えば、突然の医療費や家電の故障など、予期せぬ出費が重なった時に、以前は50万円借りられたのに今は20万円しか借りられない、となると計画が狂ってしまいます。

特に複数のカードを持っている人は、気づかないうちにどれも枠が減っていて、いざという時に頼れるカードがない…なんてことにもなりかねません。

信用情報への影響は?

限度額が減ったこと自体は、信用情報に「減額された」という記録が残るわけではありません。ただし、減額の原因が延滞や他社トラブルにある時は、その延滞情報自体が信用情報に登録されているため、結果的に今後のローン審査などに影響する可能性はあります。

つまり、減額されたから信用が落ちるのではなく、信用が落ちたから減額された、という順番になるわけです。

減額を避けるためにできること

限度額を維持したい、あるいは将来的に増額したいと考えているなら、日頃の使い方や返済状況が大切になってきます。

定期的に利用する

先ほども触れましたが、長期間使わないと「不要」と判断されて枠が減らされることがあります。ですから、少額でもいいので定期的にカードを使って返済するという実績を作っておくのが有効です。

月に1回、コンビニで数百円使ってすぐに返済する程度でも、「このカードは使われている」という記録になります。無理に大きな金額を借りる必要はなく、細く長く利用履歴を残すことが大切なんです。

返済日は絶対に守る

当たり前のようですが、これが一番重要です。どんなに少額でも、1日でも遅れると信用情報に傷がつく可能性があります。

  • 口座の残高は常に余裕を持たせておく
  • 引き落とし日の前日には必ず確認する
  • 複数のカードを持っている人は、それぞれの返済日をカレンダーに登録する
  • 給料日と引き落とし日のタイミングがずれている時は特に注意

自動引き落としに設定していても、残高不足で引き落とせなければ延滞扱いになってしまうため、油断は禁物です。

他社での借入を増やしすぎない

総量規制という法律で、貸金業者からの借入総額は年収の3分の1までと決められています。このため、他社での借入が増えると、自動的に各社の限度額が調整される仕組みになっているんです。

例えば年収300万円の人なら、借入総額の上限は100万円まで。A社で50万円、B社で30万円借りていれば、C社の枠は最大20万円までしか設定できません。途中で他社の借入が増えれば、C社側で自動的に枠を下げることもあります。

もし減額されてしまったら

すでに限度額が下がってしまった人は、どうすればいいのでしょうか。

まずは理由を確認する

減額の通知が来たら、まずカード会社に問い合わせて理由を聞いてみましょう。明確な理由を教えてくれない会社もありますが、「総合的な判断」という回答が多いです。ただ、延滞などの心当たりがあれば、それが原因だとわかるはずです。

理由がわかれば、今後どう行動すればいいかも見えてきます。利用実績がなかったなら今後は定期的に使う、他社借入が多いなら整理を考える、といった具体的な対策が取れるわけです。

増額申請は慎重に

減額されたからといって、すぐに増額申請をするのはおすすめできません。減額された直後は、カード会社側が「この人の信用状況に問題がある」と判断した直後なので、増額審査に通る可能性は低いでしょう。

それどころか、増額申請をすると改めて信用情報を照会されるため、その履歴が残ってしまいます。むしろ半年~1年程度はきちんと返済実績を積み重ねて、信用を回復させることを優先したほうが賢明です。

他のカードを検討するのもあり

どうしても限度額が必要な状況なら、新しくカードを作ることも選択肢の一つです。ただし、すでに減額されている状況だと審査が厳しくなる可能性もあるため、タイミングは慎重に見極める必要があります。

また、短期間に複数のカード申し込みをすると「申し込みブラック」と呼ばれる状態になり、かえって審査に通りにくくなるため注意が必要です。

その際には、大手消費者金融で難しいなら中堅消費者金融を選ぶなど、借入先をしっかりと選ぶことも忘れないようにしてください。